盛岡さんさ踊り
盛岡さんさ踊り(もりおかさんさおどり)
岩手県盛岡市/郷土芸能
盛岡さんさ踊り実行委員会
さんさの歴史
350~400年ほど前、遠く藩政時代を起源として踊られた盆踊りが始まりと言われています。
お盆には各地区の寺社などの広場で踊られたほか、地区内の家周りや、市街地に出て門付けをして踊り歩く慣習を持っていました。
さんさ踊りは、胸に締太鼓を着けた太鼓打ちと、踊り手で輪になって踊る形態が一般的で、太鼓打ち、踊りとも浴衣を着て、頭にはれんげ、又はぼたんの花を表した花笠を着用し、腰には5~7色の帯を吊して踊ります。
さんさ踊りは、由来の一つにもあげられている通り、その踊りの数が33もの種類があるといわれるほど多様であり、盛岡市内でも、各地区により踊りは全く異なり、盛岡以外で踊られるさんさ踊りも、それぞれ皆各地域によって異なります。
これら地域の中で伝承されたさんさ踊りを総称して「伝統さんさ踊り」または略して単に「伝統さんさ」と呼んでいます。
現在、「盛岡さんさ踊り」で一般に踊られるさんさ踊りは、「七夕くずし(通称:2番)」「栄夜差踊り(同:3番)」「福呼踊り(同:4番)」の3種類ですが、これらは、盛岡さんさ踊り実施に合わせ創作された踊りです。
団体の歴史
もともと「東北3大まつり」や「東北5大まつり」と言われるように東北には全国を代表する夏祭りがあり、盛岡でも夏を代表するまつりが関係者はもとより、市民からも待ち望まれていました。
そうした中で、盛岡の街の特徴でもある「川」や「水」をテーマに、「川まつり」または「水まつり」として実施してきましたが、大きく発展することもなく、行事内容もなかなか定着せず、試行錯誤を繰り返していました。
そうした中で「川まつり」で取り入れられた、さんさ踊りが市民から好評を得たことから、「さんさ踊り」をメインに昭和53年、第1回「盛岡夏祭り・さんさ踊り」を実施しました。
実施に当たっては、市民が総参加できる踊りを目指し、難しい伝統さんさ踊りではなく、誰で簡単に踊ることができて、誰でも参加できる踊りとして、現在の盛岡さんさ踊りが完成しました。本来のさんさ踊りは輪踊りですが、盛岡さんさ踊りは、パレード形式で演技するように創作されました。
昭和53年の第1回は、参加者が1,500人、観光客数は2日で15万人だったと言われています。
38回となる平成27年の盛岡さんさ踊りは「来て、観て、魅せられ、加わるさんさ」をテーマとして開催し、4日間でのべ35,500人が参加、人出も138万人を超え、岩手県はもとより東北を代表する祭りへと成長しています。
今後どうしていきたいか、伝えたいことなど
伝統を継承しながら、町内会や、企業、学校、行政機関、さんさ愛好者などが団体として参加する市民総参加の祭りとしての一面と、観客に魅せる祭り、参加して楽しんでもらう祭りの一面を充実させ、岩手・盛岡を代表する祭りとして県内外、そして世界へと発信していきたいと思います。
また、来年の40周年に向けて新たな企画を考え、盛岡さんさ踊りのさらなる飛躍を目指していきたいと思います。