竿燈

竿燈(かんとう)

秋田県秋田市/郷土芸能(東北の夏祭り)

写真提供:東海新報社

写真提供:東海新報社

竿燈祭りは、「眠り流し(病気や邪気を祓い、身を守る)」行事が原型と言われています。
ねぶり流しは、五穀豊穣、技芸上達を願って陰暦7月15日のお盆を迎えるための一連行事であり、元々は、笹竹や合歓木に願い事を書いた短冊を飾り、町を練り歩き、最後に川に流すものでしたが、ロウソクの普及により、お盆に門前に掲げた高燈籠などが組み合わされて独自の行事に発展しました。
「竿燈」と名付けられたのは明治14年(1881年)で、明治天皇が東北巡幸の際、天覧に供しようと県に提出された秋田市からの伺い書に使われました。

竿燈全体を稲穂に、連なる提灯を米俵に見立て、額・腰・肩などにのせ、豊作を祈ります。
大小の竿燈が通りに立ち並び、大きいもので、提灯46個、重さは50キロにもなります。
それらを手から肩、腰へと動かしていく妙技はまさに圧巻です。
熟練者は、上記の技を和傘を回したり扇子で扇ぎながら行います。
多くの傘を持ったり、両手に持ったりと華やかな演技をしたり、一本歯(天狗下駄)を履いて上記の技を行う強者もいます。
国の重要無形民俗文化財に指定されています。