風薫るテラスで朝食を@箱根山テラス
三陸国際芸術祭のWebサイトリニューアルのミーティングで三陸滞在の折、岩手県陸前高田市の箱根山に建つ「箱根山テラス」をベースにしました。
この三陸の新たなランドマークとなる施設の一端を紹介します。
「木と人をいかす」がテーマとした宿泊・滞在施設で、 震災から3年後の2014年秋にオープン。
自然の心地よさを光や風が運ぶように設計されています。
ランドスケープ・デザインは星のやなどを手掛けた長谷川浩己氏、 建築設計は会田友朗+久野紀光の両氏。
JCDデザインアワード2015「銀賞」を受賞しています。
建物の壁は地元材・気仙杉、床材も岩手県産材。 フロントに隣接するカフェ、バーではペレットストーブ配備。
地域の木質資源を生かした新たなエネルギーと産業により、地域が循環していくことを目指しています。
フロントやカフェある1階センター棟のサンテラスから、崖に張り出すように設置されたスキップフロア状のウッドテラス。横幅にしてざっと100mはあるでしょうか。
この場にたたずむと風の通り道にいさせてもらう感覚です。眼下には広田湾がこれまたのんびりと見えます。
ゲストルームや共用スペースにはエアコンはありません。 窓を開け放して風で暑さをしのぎます。
森の中にある施設なので、通る風は涼しさを含んでいます。
テレビもありません。ここは周囲の森が生み出す涼しさ、葉の揺れる音、海からのやわらかな風を、リラックスした心持ちで、全身にふりかける場所だと思います。このあたりのコンセプトは星のやと同じでしょうか。
宿泊すると朝食が付きます。やさしくもしっかりした味付けの朝食は売りのひとつ。
野菜料理を中心にしたレシピは、南風食堂の三原寛子さんによるものです。
1日目の朝のメニュー。
蒸しトマトごぼう味噌がけ
キャベツの塩昆布和え
カボチャのトムヤム味噌だれ
大豆と人参の煮物
人参のきんぴら入り玉子焼き
ごはん、味噌汁お替わり自由
2日目の献立。
サワラの塩焼き
小松菜の胡麻和え
キュウリの水キムチ
長芋の柚味噌がけ
焼き茄子トマト味噌のせ
温泉たまご
ごはん、味噌汁お替わり自由
素朴なんですけど、どこでも食べられるという凡庸さはありません。
くちに入れるほどに野菜がどんどんおいしくなってきます。
ふだん無意識になりがちな味噌汁がいとおしすぎて、連日おかわりしました。
朝食は外のウッドテラスでもいただけます。そうそう体験できないぜいたくなシチュエーションですね。
滞在中はセンター棟2階にあるワークショップルームを利用して、Webチーム作戦ミーティングをしていました。
ちょっと煮詰まったら、外のテラスに出て光と風の力を借りて、心身の切り替えを図れます。プロジェクト合宿などにも適していると思います。
土日はカフェでランチ営業をしています。 今回は仕事一辺倒での利用でしたが、次はテラスでのんびり本を読む時間をつくった上で再訪問するつもりです。
(SANFES. Webディレクター a.k.a.番長)
箱根山テラス
岩手県陸前高田市小友町字茗荷1-232